ミャンマー漆器の産地バガンへ part1
ミャンマーに行ったことありますか?
ミャンマーは東南アジアの一国で、中国・インド・タイに面する地政学的に非常にメリットのある国と言われ、
2012年の民政化に伴い多くの日系企業やグローバル企業がこぞって進出しました。
かく言う私自身も前職でミャンマー駐在をしていたこともあり、ミャンマーは私にとって本当にアナザースカイとなっております。
そんなミャンマーにバガンという地域があります。
一大観光地として知らせ、数多の遺跡群が点在し、バルーンで見下ろす絶景に観光客が後を絶ちません。
そんなバガンですが、実は「ミャンマー漆器」の一大産地なのです。
それを知っていましたし、過去にも小さな工房やお店には伺ったことはありましたが、
こうして漆器店の後を継ぎ、自分で漆器を学んだ後に改めてバガンに訪れ、漆器産地を正式に尋ねることはやらなければと思っておりました。
今回はその時のお話をさせていただければと思います。
ミャンマー漆器は「キンマ」と言われる製法で作られ、漆塗りをした器や素材に彫刻刀のような刃(ケン)を使い模様や絵を付け、
そこに色漆を入れていきデザインしていくものです。
日本では香川県の香川漆器が「蒟醤(きんま)」で漆器製作をし、タイ・ミャンマーから伝えられたと言われています。
上の写真は女性、というか女の子(恐らく18歳前後)。それでいて凄い技術でケンをうまく使い模様を描いていきます。
その技術力の高さに驚かされました。
これはお椀をヤスリ掛けしてなめらかに綺麗に整えているところ。日本や中国などでは電動の轆轤機(ろくろき)などで自動でお椀が回り、
そこにやすりを当てるだけで済みますが、ミャンマーではまだ整っておらず、右手で手動で棒を前後させ動力にし、
お椀を回し、左手でのみヤスリを当てます。効率が悪く、時間がかかるため、数のある受注には応えることが難しい。
一番左は初日にお邪魔した工房のオーナー。
そしてドイツから来られている学者さん。ミャンマー漆器について研究、保全のために活動されているそうです。
右はいつもお世話になるKhin Khin Travel(キンキントラベル)のキンキンさん。日本語もうまいですし、何よりビジネスことをしっかり理解されています。
初日はある程度大きな工房を数か所お邪魔し、ミャンマー漆器の生産体制などについて学びました。
それにしてもミャンマー、、何度来てもいい場所だなぁ。